ツーリング日記

津軽・下北半島一人旅

                期 間:平成15年5月4日〜5月6日(2泊3日)
                経 路:滝川〜函館=青森〜津軽半島〜下北半島〜大間=函館〜滝川
                バイク;ホンダCB750

     


54歳目前に突然再燃した中年らいだー (54歳・北海道)17歳で免許を取り、アルバイト先で乗ったホンダベンリーが単車初乗り、その後スズキT250でライダーデビュー。24歳で4輪免許取得と同時に4つ車に鞍替え、以来30年2輪とは疎遠になってしまったが、単身赴任の気軽さからと立ち寄ったバイク屋で昔を思い出し、54歳を目前に突然の返り咲き。相変わらず北海道のライダーは雪の中で半年間乗りたくてもじっと春の来るのを我慢、本当に可哀想である。「税金の半分は還元してくれても良さそうだ。」と思っているのは私だけだろうか?「思い立ったのが吉日」連休を利用してのソロツーリングに30年分の空白を埋めるがごとく、家族の心配をよそに旅立つリターンライダー。 

   


ジャンプ : フォーレスト276CB750(赤・青)銭形平次ホテル(青い森)
   十三湖七平展望台権現崎眺瞰台竜飛岬釜臥定食
恐山大間岬願掛岩フェリーの船上


平成15年5月4日(日 )晴れ

     

待ちに待った春、4月の中旬には、預けたバイクを取り寄せ、まだ肌寒い天候の中でせっせとバイクの磨きに力が入る。半年間、暖めていたツーリング計画。実行に移すのは、まさに今、昨年の8月に「みちのく一人旅」5泊6日を家族に内緒で決行。当時の愛車ヤマハ「ビラーゴ250」からホンダ「CB750」に乗り換えての「みちのく一人旅」2度目のソロツーリングである。

時間は5時30分、家族は当然寝静まっている。普通の人は、まだ眠りの世界にいる頃であろう。一路函館を目指し出〜発ツ。愛車CB750は快調。気温は10度前後、かなり寒いが、気持ちはホットである。天気予報では、晴れ。気温も上がるとの情報だが、ガスがかり気温もかなり低い。思わず革パンの上にもう1枚ライダースーツを着込む。函館に早く着くため滝川から岩見沢まで高速を利用。寒さが一段と堪える。30分ほどで岩見沢インターを降り三川から千歳〜支笏湖、ここでコンビニでおにぎりとカップ麺で腹ごしらえ。この辺からガスは徐々に晴れ、青空が広がってきた。美笛峠を通過し開店前のフォーレスト276「道の駅」で小休止。

 

        
                コンビニで腹ごしらえ                      フォーレスト276
      

ここは1億円トイレのある丸太小で有名なところ。  大滝村を過ぎるとツーリング仲間では知らない人はいないとまで言われる「蟠渓温泉」前を通り、国道37号線虻田に出る。虻田洞爺湖から高速に乗り国縫へ。そして国道5号線を南下、11時30分函館到着。予定より少し早めに着いたので乗船予定を早め、1210発の青森行きのフェリーの手続きを済ませる。愛車に戻ってみると、私のバイクに盛んにカメラを向けているライダーがいるではないか。


        
   

北海道江差方面へツーリングしていた青森からのY氏他2名のメンバーであった。Y氏のバイクは私と同じ色違いのCB750「思わずカメラを向けたと」ライダーならではの出会いで、青森まで一緒させて頂くこととなった。 午後4時定刻に青森到着、さすがに内地は暖かい、北海道とは風が違う。この後、Y氏グループ常連のバイク屋さん「北山モーター」社長夫妻宅にお邪魔し、しばしバイク談議に花が咲いた。また、「北山モーター」ご夫妻は現役でバイクに乗られており、何度も北海道に来られたとか、当時の写真を見せて頂き、時間の経つのも忘れ、楽しいひとときを過ごさせて頂きました。さらに、Y氏には青森市内で宿を紹介して頂いたり、夜の繁華街を案内して頂いたりで、大変お世話になりました。この場をお借り、お礼申し上げます。夜8時頃、紹介を受けたホテル「ラ・プラス青い森」で軽く入浴した後、遅い夕食を兼ね早速夜の探索に出かけた。市内にある、「銭形平次」というお店でなかなかの店構え、

   

        
     

厚さ3Cmもありそうなホタテの醤油焼きは絶品でした。ほろ酔い気分で11時頃ホテルに帰り翌日に備える。第1日目の夜は、何事もなく更けていきました。 

 
      今日の走行キロ 390キロ。明日の天気予報は晴れ。


平成15年5月5日(月)晴れ

        
                  宿泊のホテル前で                    十三湖への途中で
      

0830朝食を済ませ、国道280号線(松前街道)を北上、県道2号線から津軽半島屈  指の桜の名所「芦の公園」で小休止と思ったが、生憎の満車状態。仕方なくそのままシジミで有名な十三湖へ、遠くの山並みがぼんやりと霞かかって見え、湖ではシジミをとる人たちが見え、のどかな東北がここにありました。

        
     

 残念ながら時間がなく、食することは出来なかった。十三湖では、やたらと小さい虫がうるさく飛んでいたのが気になった。七平展望台で休憩を挟み景色のいいところで写真を撮りながら竜飛岬を目指す。

        
                                七平展望台

        

国道339号線を北へ北へと走り、折戸からグランドキャニオンを思わせる雄大な景色が見られる権現崎に立ち寄る。三脚を立てポーズを取っていると、人なつっこい子供が一緒にポーズ、一緒にカメラに収まる。 断崖絶壁は壮大で見事と言うほかなく、しばし立ちつくしてしまった。「キャニオンハウス」のサザエ丼は旨いと聞いていたが、以前から昼飯は下北と決めていた。早めに切り上げ、竜飛岬から下北半島(むつ市)に向かわねば、下北田舎食堂の「釜臥定食」が目当てである。少々アクセルを開き、快調に龍泊ラインを走る。

        
      

快適なワインディングロードを進むと眺瞰台のすばらしい展望台、これにまた美しい東北美人姉妹?が焼きイカを売っているではないか。ここにきて食べないわけにはいかない。早速パクついていると、ライダーが次々とあがってくる。美しい景色と美味しい焼きイカを満喫しイカ焼きのおねーさんに別れを告げ、目の前に見える竜飛岬へ。

        
     

風の竜飛といわれる程の岬、覚悟をしていたが以外や以外、さほど勢いは感じられず、拍子抜け。連休にもかかわらず人もまばらで、ゆっくりと見学できた。景色をカメラに納め、次の目的地、むつ市へ。時間は既に11時を廻っている。むつ市まで約170Km、大丈夫か。気持ちははやるが、海岸道おまけに道幅が狭い。安全運転に心がける。国道339号線を今別〜蟹田町〜280号線を経由し、再び青森・浅虫と走る。浅虫温泉付近で初めての渋滞、まずい、いよいよ楽しみにしていた昼飯に有りつけないかも。焦る。国道4号線西平内付近でようやくスムーズに流れ出したが、いかんせん、北海道と違い道が狭く、おまけに黄色い線が果てしなく続く。お目当ての「釜臥定食」は無理かと思いつつも3時過ぎにようやく、むつ市の田名部町に到着。

 

        
     

店に入るなり、雑誌を取りだしてこれ下さい。と写真入りの「釜臥定食」を注文、実はこのお店、お昼の営業は3時までで、いったん店を閉め5時から再び、お店を開けるというシステム。たまたま店に先客さんがおり、3時過ぎに入った私はラッキーでした。10分ほどでヘルシーな野菜サラダが出てきて、女将さんが「定食が出来るまでこれを食べてください」と置いていく。サラダを半分も食べていないうちに、お目当ての「釜臥定食」が目の前にやってきてびっくり、生きのいい「ホタテ」に「イカ」の刺身、「つぶ」の醤油煮、「ウニと卵をとじた味噌貝焼き」と「ひもの」、特に「味噌貝焼き」は絶品でボリュウム満点、遅い昼食に舌鼓を打ちながら大いに満足し、お店を出ました。帰りには、ご夫妻揃ってカメラに収まって頂きました。新鮮な「魚介類」と「味噌貝焼き」は一度は食して見たい絶品です。(ライダー諸君穴場ですヨ!)今回の目的の一つである「釜臥定食」を堪能し、次の予定地「恐山」に向かう。

 

        
      

時間はとっくに4時を廻っている。日差しも西に傾き、霊場に向かうにしては、少し時間が遅いかなーと思いつつも、ここまできて止めるわけにも行かず、急いで4号線を北上し、あたふたと写真に収めて、日が落ちないうちに下山、さすがに3大霊場と言われるだけあって、何とも不気味だった。なんとかして日が落ちる前に今日の宿「大間海峡保養センター」に向かいたい。途中国道279号線「はまなすライン」は両側に見事な桜並木が続き、目を楽しませてくれた。6時過ぎ東北で最後の夜となる「海峡温泉」に到着。

        
                                 大間岬にて     

食事まで時間があるので荷物を置き、急いで太陽が沈む夕日を見に大間岬へ。残念ながら雲が邪魔して、結局は見ることが出来なかった。ここにきて初めて天気に見放された。2日目の夜は、温泉に浸かってはビールでのどを潤し、酔いが覚めては温泉に浸かりの温泉三昧。夜は静かに更けていった。

2日目の走行キロ 約 420 Km、大間地方明日の天気晴れ、北海道も全域晴れの予報。

 


5月6日(火)第3日目晴れ
     

0730早々に朝食を済ませ、大間海峡温泉を出発し、少しでも下北半島を廻りたくR338号線を南下し佐井村へ。本来であれば仏ヶ浦まで足をのばすところであるが、帰りの時間が迫っている。仏ヶ浦は次回の楽しみにと今回は諦め、佐井村の願掛岩までと決めた。

        
      

朝の冷たい空気と潮風を受けながらの下北半島最後の走行、これで最後と思うと無性に後ろ髪の引かれる思いがした。のんびりと潮風と一体となりながら339号線を南下、左手に津軽海峡を眺め、晴れていれば遠く北海道の島影が見えるであろう海岸線を巡航速度で走りながら佐井村の願掛岩に到着、観光客の姿もなく独占状態。奇妙な岩が多く、まるで仏ヶ浦を思い起こすような景色に、もう一度この地を訪れようと心に決め、今きた道を引き返し大間岬へ向かう。フェリーの時間が刻々と近づく中、大間岬で名物のホタテとイカ焼きをむさぼる。

        

焼きたての味は最高に旨い。やがて乗船時刻11時が近づき大間フェリー乗り場へ。定刻11時30分函館をめざし出港。中年らいだーの2泊3日の旅は、終わりを告げようとしている。

      

        
     

船上から遠ざかる大間灯台を眺めながら、短かった旅ではあったが、中身の濃い、実りの多い旅であった。何度訪れても、もう一度訪れたいと思わせる、新鮮で人情味豊かな東北情緒。この次はどんな出会いがあるのか楽しみである。

 
   
      が最高!。今が青春!。54歳にして輝くリターンライダー。完全にはまってしまったナナハン
      親父に万歳


      全走行キロ 約1150 km


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